こんにちは。3月20日の卒業式と、21日のオープンキャンパスとが待ち構えている大事な週でありますが、今回は教員の活動紹介です。2つあります。

1つ目は、実は昨晩の会だったのですが(忙しなくしており、告知できずに申し訳ありません!)、尾道の光明寺會舘にてアートドキュメンテーションに関する発表をしてきました。

artdocumentation
尾道市立大の小野先生は、アーティストインレジデンス(AIR)尾道を指揮されている方で、私は「編集室」の立場で関わってきております。その一つの成果が『AIRzine』という冊子の発行でして、ただいま3号まで出ました。今回の会は、小野先生の「アーティスト・イン・レジデンスの現場で生起する創造的変化を可視化する研究」の一環として、尾道のさまざまな場で行われている制作活動のドキュメントをどのようにつくっていくかということを話し合いました。私からは、アーカイヴの分類や整理の方法についての話や、アートドキュメンテーションの理念的な部分に関する論文を紹介したり、こちらに来るまでに東京で関わっていたアートプロジェクトでの経験、昨今のアートイベントで行われているドキュメント活動の話を紹介するなどし、後半のAIR Onomichiでのドキュメントをどうつくっていくかという話につなげられたかと思います。

ドキュメンテーションを並べて

各地でつくられているドキュメンテーションを並べて、これまでやってこられたこと/やってこられなかったことなど出し合いつつ、「喧々諤々」と議論してきました。ドキュメンテーションの方向性は組み立てられたのではないかなと思いますので、今後つくられるこちらのドキュメンテーションをどうぞお楽しみに!

2つ目は、これからの話題です。東京芸大の先端芸術表現科を今年度卒業される冨樫達彦さんが、卒業制作としてつくられたドキュメンタリー『Traveling of the Stones』女木島上映+ツアーにて、アフタートークに参加します。冨樫さんの作品が女木島から出発することもあって、女木島での本会の開催に至ったのだそうです。不動のものとして捉えられがちな石メディアの移動の話をどのように読み解くか(個人的には冨樫さんがこの題材を通して何を語ろうとしているのかということにとても興味があります)ということで、どんな風に話が展開していくか、話者としてもとても楽しみにしています。冨樫さんからチラシを送っていただきましたので、学科棟に置いておきます。(メディア情報文化学科のみなさんもこういったお披露目の機会を自作してほしいなと思います)下記、本会のウェブサイトより転載します。

『Traveling of the Stones』
場所:女木島コミュニティセンター(香川県高松市女木町203ー1)
日時:2015年3月29日(日)
女木島ツアー 10:30~12:00 上映 13:00~

参加無料
問い合わせ先:travelingofthestones@gmail.com

予約:件名を「女木島上映予約」とし、本文に1.「お名前」2.「人数」3.「ツアーから参加or上映のみ参加」を記入して、上記のメールアドレスまでメールして下さい。
FBイベントHP:https://www.facebook.com/events/1549380635343218/

イベント内容:
AM 女木島ツアー
10:30~12:00 集合場所:鬼ヶ島大洞窟
いわばこの映画の「脚本」とも言える女木島を、ゲストとともにトークを交えながら散策します。実際に島を歩くことで、地形を体験し、石の再配置の様子を観察します。自分の足で脚本を読むことで、午後の上映のための準備をします。

※10:20女木島着のフェリーに接続した洞窟行きのバスにご乗車ください。バスの降車場所が、ツアーの集合場所になります。
※バス運賃のみ参加者負担になります
 大人(中学生以上) 片道/300円 こども(5歳以上) 片道/150円

PM 上映(85分)+アフタートーク(60分)
開場 12:30 上映 13:00~
トークゲスト:乗松真也、阿部純

乗松真也|Shinya Norimatsu
1974年愛媛県松山市生まれ。香川県埋蔵文化財センター、文化財専門員。専門は考古学。特に縄文時代以降の漁撈の道具などから瀬戸内海と人とのかかわりについて考える。現在は近代〜現代の蛸壺について研究中。

阿部純|Jun Abe
1982年東京生まれ。福山大学人間文化学部メディア情報文化学科専任講師。専門はメディア文化史。東京大学大学院学際情報学府博士課程単位取得退学。人びとの記憶を古来保存されてきたとされる墓に魅せられて、日々墓参している。共著に『文化人とは何か?』など。

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