卒業生インタビュー(齋藤 千絵さん)

卒業生の齋藤千絵さん(2012年3月卒業)にインタビューをおこない、大学生活を振り返ってもらいました。

-現在の仕事内容を教えてください。

デザイナーをしています。

ポータルサイトを運営しており、そのなかで私はWebやDTPなど、デザイン全般の業務を手掛けています。具体的な内容としては、クライアント様が使用する広告媒体(DM、名刺など)の制作、ポータルサイトの企画・制作・更新、クライアント様に向けた営業提案書の作成などを行っています。

-現在の仕事に就こうと思った理由は?
もともとデザインか映像を仕事にしたいと思ってこの学科に入学したのですが、大学で初めて広告について学び、「カッコいいな」と思ったのがきっかけですね。

制作したものをクライアント様に喜んでいただけると「この仕事に就いてよかった!」と心の底から思います。何より自分たちが行った仕事で人が動き、お金が動き、地域が活性化するということに喜びと達成感を感じます。

-学生時代、どのようなことを中心に学んできましたか?
ひとつめは、デザイン制作と映像制作。
課外活動で県内の高校の広報用映像を制作したり、小学生対象映像制作ワークショップを行ったりと、講義で学んだことを課外活動で活かしました。ここで得た技術や知識、経験は現在の仕事にも大変役立っています。

ふたつめは、ソーシャルメディアについて。
大学2年のときに「Google」、大学3年生のときには「twitter」や「Facebook」が大きな話題となっており、私たちの生活を取り巻くインターネットに関心を抱くようになりました。そのなかでも特にソーシャルメディアに関心があったので、事例を調べたり、本を読んだりしながら研究しました。

好きなことをとことん追究できるのがこの学科の魅力だと思います。

-大学で学んだことで、今、役だっていること、活きていることは?
まずは即戦力となることを学べたこと。
デザインの仕事は編集ソフトを扱えることが前提なので、画像編集や動画編集、Web制作の技術や知識はいちばん役に立っています。

そしてなにより、4年間学科教授に言われ続けた「誰に、何を、どのように伝えたいか」という言葉が活きています。在学中はあまり気に留めていなかったのですが、就職した今、その意味が少しだけ分かったような気がします。

私たちは「広告」を「代理」する仕事をしています。まずはクライアント様に気に入っていただけるものをつくり、そしてそれがカスタマーにとって「これがほしい!」と思えるものでなければならない。そのためには商品やサービスの持っている魅力を最大限に表現し、アピールしなくてはいけない。どんな仕事もそうですが、そこには信頼関係も責任もお金も発生しています。

デザイナーは確かにクリエイティブな仕事ですが、自己満足で終わらないように気を付けています。制作の際はいつも、クライアント様やカスタマーがどんなものを求めているのかをいちばんに考えています。もちろん、そのなかにオリジナルのアイデアを盛り込んで、もっといいものをつくれるように頑張っています。
クライアント様やカスタマーの喜ぶ顔を想像すると、やる気がでてきます(笑)。

-福山大学で学んでよかったことは?
人と会うことが好きになったこと。
大学では、魅力的な友人、尊敬できる先輩、信頼できる先生方に出会い、とても刺激になりました。また、ゼミの先生や学部のつながりでワークショップの企画・実行を行ったり、地域の交流会や学生主催のイベントに参加したりする機会が多くなりました。そこでは年代も職業も考え方も違う多くの人々に出会いました。

そのなかで学んだのは、ひとつの物事をいろんな角度から見つめるように心掛けるようにすること。
例えば自分と異なる意見を持っている人と出会ったとき、ただ「この人とは意見が合わないな」とだけ思うのではなく、「どうしてこの人はこんなふうに考えるのかな?」と掘り下げて考えてみます。そうすると、その人が言わんとしていることが想像でき、さらには新しい発見につながることもあります。

まずは人の声に耳を傾ける。
仕事を通して出会う人々は、クライアント様であれ、カスタマーであれ、社内のスタッフでさえ、一人ひとりが異なる考えを持っています。本当にいいものとは、多様な意見が混じり合い、ぶつかり合いながら、次第に形成されていくものだと私は考えています。

-福山大学を目指す高校生にメッセージをお願いします。
これを読んでいる高校生のあなたは、今、どんな将来を思い描いていますか。

正直、現時点でははっきりとした将来のビジョンを持つのは難しいですよね。たぶんほとんどの人がそうだと思います。私もそうでした。

今はいろんな迷いや不安があると思いますが、まずは自分の関心のあることにどんどんチャレンジしてください。そしてそのなかでも「これだけは誰にも負けたくない!」と思えるものを見つけ、大学生活の4年間でしっかり極めてください。

-後輩へのメッセージをお願いします。
学科名にも入っている「メディア」や「情報」という言葉はいろんな角度からの捉え方ができますよね。
学科のカリキュラムである「デザイン」「社会学」「教育学」「ネットワーク」は一見関連がないように見えますが、実はお互いがとても深いつながりを持っています。どんなことでも食わず嫌いにならず、少しでも関心のあることにはぜひ取り組んでみてください。

そして大学の講義だけにとどまらず、それを実生活や課外活動に活かし、学んだことを自分のモノにしてください。

※2012年6月上旬現在。

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