新入生オリエンテーションとして実施した交流プログラムの午前編は,こちらです。今回は,その続きの午後編をレポートしていきます。
お昼ご飯を食べて,しっかりエネルギー補給をした後は,いよいよメインプログラムの19号館改装プロジェクトの開始です。2021年度から始まったこの改装プロジェクトは,メディア・映像学科が入る校舎を「居心地の良い場所」にするために,壁紙を貼ったりペンキを塗ったりしてカラフルにしていく試みです。
ただし,ただ色を塗れば良いというわけではありません。メディアを学び,使い,生み出す表現者を育成する学科だからこそ,メディアの権力作用にも注意を払っています。例えばそれは,色によって「女らしさ」や「男らしさ」を表現することをやめてみたり,ジェンダー平等を達成するために「何色が」誰もが安心・安全な気持ちになれるのか考えてみたり。そうやって「薄暗く」「古く」て「頑強な」メッセージを発する19号館というメディアに手を加えていくプロジェクトです。
2022年度は,2021年度の反省も踏まえて,新しい材料を取り入れました。それは,「手で塗れる漆喰」です。ペンキは引き続き使用しましたが,とにかく昨年度大変だったのは壁紙を貼るという作業。色むらは出ないので仕上がりはそれっぽく見えますが,サイズを調整したり,ピッタリ貼るのはとにかく大変!というわけで,簡単だけどおしゃれに見える漆喰を取り入れることになりました。
まずは,2階〜3階に上がる踊り場の壁と3階〜4階に上がる踊り場を見ていきましょう。
ビニール手袋があれば,誰でも簡単に塗ることができる新アイテムの漆喰で,1年生たちはクラスに分かれてどんどん壁の色を変えていきました。
私たちは,この改装プロジェクトを,19号館を多様性に溢れた環境で学生が生き生き学ぶ「ビオトープ」,あるいは卒業後いつでも帰ってきたい「里海/里山」という考えのもと行っています。去年は海をイメージした青を中心に作業しましたが,今年は山の緑と海と山の上に広がる暖かな太陽をイメージしてピンクを塗りました。
そして4階の映像評価分析実験演習室は,教室の後側の壁を「しとやかな藤の花」という紫色に塗りました。今後,オンラインでオープンキャンパスなどを実施する場合,この壁が映り込むかもしれません。
このように3クラスに分かれて,3ヶ所の色を変更した2022年度の改装プロジェクトは,声の掛け合いがとてもうまくいきあっという間に終了しました。そして,現在1年生はオンライン授業が始まり,それぞれに頑張っています。
ビリビリゲームで誓った4年後に,みんなで一緒に笑顔で卒業できるように,私たち教員もサポートしていきます。