学生ブログライターの高田です。今回、インタビューに協力して下さった先生は、計算科学を専門分野としており福山大学の図書館長も務めている田中始男先生です。
高田:先生が専攻している研究について分かりやすく教えて下さい。
田中:私が行っている研究は電磁場のコンピュータシミュレーションで、利用されたものとしては例えば、コイルを使って金属の傷を見つける「探傷」があります。皆さんが日常的に使っている携帯電話からは「電波」というものがでているのですが、それは目に見えません。しかし、この電波は「電磁界」の空間内の分布コンピュータプログラムで計算・解析することによって、画面上で分布が見えるようになるのです。見えるようになると設計が楽になりますよね。
コイルからも「電磁波」が出ており、そのコイルを金属の板に当てると、電磁波が反射したり金属の板の中に入り込んだりするのです。この現象を利用して、金属管にコイルを入れて傷や歪みがないか探る、「探傷」ができます。
高田:「探傷」というものを私は初めて聞いたのですが、日常生活で使われることはあるんですか?
田中:あります。日常的に使っているガスや水道など共通して「管」が通っているので、その金属管に傷がないか探るのにも使用されています。また、普段あまり目にすることはないと思いますが原子力発電所の原子炉にも沢山の細い金属管が使用されているので、その金属管の探傷にも使用されています。
CM制作において重要なのは、短い時間で腑に落ちるかどうか。
田中:一番好きなのは、メディア実践です。ACジャパンのCM制作が好きですね。話し合い、撮影などを通じて行き詰まったりすることもありますが、最終的には完成して、みなさんのアイデアの詰まった沢山の面白い作品を見ることができるのがこの授業の醍醐味だと思います。制作の中間点で完成した作品について、学生と教員にアンケートをとるのですが両者の意見が全く違って、むしろ真逆まであるんですよ。そういった違いが見えるのもこの授業の面白さの一つですね。私がCMを評価する際に最も重要だと思うことは、「30秒ほどのCMを見て納得できるかどうか」です。急にテレビでCMが流れてきたときに「なるほど。」と納得できるかどうかが、大事だと思っています。
高田:情報セキュリティやWebデザイン、メディア応用実習など様々な科目を担当されていますが、その中で一番好きな科目はありますか。
高田:ゼミではどんなことをしているのでしょうか。
田中:特にすることは決めていないんです。ゼミ生同士が話し合って「これ面白そう!」を見つけて深掘りをする、ということをしています。自由にアイデアを出し合って、自分で考えて相手の意見も吸収してやりたいことに繋がる、そういったゼミですね。その中で僕は少し学生にアドバイスしたり学生の想像が膨らむ手助けをする、そんな役割をしています。
高田:ゼミの学生に限らず、学科生になってほしい学生像はありますか?
田中:先を見て挑戦できる人になって欲しいと思っています。今学んでいるメディアや技術って5年後、10年後には変わっていってしまう。だからこそそういった変化に乗っかって、尚且つ仕事にどう活かすことが出来るか考えられる人になって欲しいと思っています。
最近はズッキーニを育てています
先生は最近ズッキーニを家で育てており、得意料理はズッキーニを塩胡椒で炒めた料理だそうです!
また週に1度フットサルをするなど、活発に行動されています。研究に興味がある!もっと話を聞いてみたい!など興味がありましたら、気軽に田中先生に話を聞きに行ってみて下さいね。
以上、今回の「あの人にインタビュー!」でした。インタビューに協力して下さった田中先生、ありがとうございました!